小学生のエリオットは、宇宙船に置いて行かれて
地球に取り残された宇宙人を庭で見つけました。
国に知られたら捕まって解剖されてしまう。
エリオットは母には内緒で兄と妹三人で彼を匿う事にし、
彼をエイリアンを意味する ET と呼ぶようになりました。

子供達と ET は楽しく暮らしていましたが、
ET は体調を崩していきました。何故か体調がリンクしている
エリオットも弱っていきました。どこから情報が漏れたのか、
ET を保護しようと政府の人間が防護服を纏って
エリオットの家に押しかけました。ET は、どうなるのか?

中学生くらいの時にテレビで見て以来、見ました。
スティーブン・スピルバーグ監督の代表作と言える大ヒット作で、
’85 年アメリカ映画です。やっぱり面白かったですね。

エリオットが ET を見つけてから、それは兄妹達の
共通の秘密になりました。地球の知識を ET に教えたり、
妹はお人形さんのように ET にフリフリの服を着せたり、
日常の細々としたエピソードが楽しいです。

母は仕事、父親はいず、子供達が学校に行って誰もいない間、
ET は子供向けの教育番組や玩具で言葉や文字を覚えます。
理屈の説明はありませんが ET とエリオットの体調が
連動するようになり、勝手に冷蔵庫を漁ってビールを
飲んじゃったら何故か学校にいるエリオットが酔っ払い状態に。
ET が死にかけたら、エリオットの命も危機に瀕します。

ET は、見た目ははっきり言って気持ち悪いです。
これを映画館で見たら子供が泣き出すんじゃないかという
外見なのですが、これを子供向けに作ったとは勇気があります。

でも、スピルバーグはこういうのが本当に得意で、
この外見でも可愛く見えちゃうんですよね。
家の中の物をいじって驚く仕草をしたり、
じっとテレビを見てる姿だったり。

ハロウィンで頭にナイフ刺さった仮装している兄を見て
「イタイイタイ」と治癒の人差し指出し手直そうとしたり、
母親のインスタントカメラのフラッシュに驚いて
ひっくり返ったり、細かいとこが面白い。
ヨーダの仮装をしてる人を見て、「おうちおうち」と
宇宙人仲間と思って呟いてたのも。

「ET おうち帰る」「おうちおうち」と
頻りに言っていたのなんて凄く可愛い。
これ、「おうち」という日本語のニュアンスもあると思います。
英語だと、大人でも子供でも Home なのでは?

ET は不思議な力も持っています。
枯れかけた花を蘇らせる力があり、その花が再び枯れる事で
ET の死を表し、花が再生するのを見て、誰に教えられる事もなく
子供たちは ET が蘇生した事を悟ります。
こういう演出はさすがに上手いです。

ET は母船と連絡を取れる道具を身の回りのもので作り、
迎えに来てくれるよう宇宙に信号を送っていました。
かなり優秀なのではと思いました。母船が迎えに来て
ET を逃がそうとする子供達の自転車が空を飛んでいくシーンは
有名で、ふわっと飛び上がった時、何故か涙が出てきました。